業界内外問わずに囁かれている“建設業の人手不足”
今回は実際に起きているこの問題を、建設業の就業者数の推移から鮮明に感じ取っていきます。
折れ線グラフを用いたデータから、視覚的に建設業界の今と未来を見ていきましょう。
目次
- 最新の建設業従事者数
- 減少する就業者数と対策の効果
- 低迷する若手就業者数
- おわりに
- 参考
1.最新の建設業従事者数

最新のデータとして、一般社団法人日本建設業連合会(2024)によって
2023年における建設業就業者数は483万人、産業全体に占める割合は7.2%である。
とのデータが発表されています。
割合を見てもわかるように、就業者数としては少ない部類になります。
慢性的な人材不足に悩まされている建設業界の状況を伺い知れるこのデータですが、就業者数の減少については約30年前から続いている事象です。
次は就業者の推移を見てみましょう。
2.減少する就業者数と対策の効果

国土交通省(2024)が発表したデータによると、1990年から1997年まで増加していた建設業就業者数が一転して減少傾向になっています。
その状況は現在まで続き、1990年には685万人いた就業者が2023年には479万人にまで落ち込んでいる状況です。
特筆すべきなのは、2010年から就業者数の減少が緩やかになっている点です。
理由は様々考えられますが、このころに「公共事業関係費が増加傾向」になったことがその一つと考えられるでしょう。
2009年に国土交通省で定められた公共事業関係費は6兆3,876億円。これは2025年に定められた公共事業関係費5兆3,351億円(新しい地方経済・生活環境創生交付金【598億円】を含む)を上回る額です。
この政府による公共事業予算の増額が、リーマンショック以降不安定だった建設業界の立て直しに一役買ったと推察できます。
3.低迷する若手就業者数
前項で建設業就業者数の減少が緩やかになった要因が分かりはしたものの、減少傾向は依然続いています。
就業者数減少の中でさらに顕著になっているのが「低迷する若手就業者数」です。

上のグラフをご覧の通り、1997年を境に55歳以上の建設業就業者数が増加しているのに対し、29歳以下の就業者数は減少。2013年から現在まで低い値で推移しています。

これに加えて、2025年の年齢階層別の建設技能者数を見てみると25~29歳では20.2万人の技能者が30~34歳になると18.9歳にまで減少していることがわかります。
したがって、この年齢間に職を続ける上での問題や悩みが噴出しているのではと思われます。
おわりに
政府や業界による改善への取り組みが続けられているのは問題に対する高い行動力の表れだと感じられます。
だからこそ、さらに一歩踏み込んだ就業者個人に焦点を合わせた対策を講じていきたいところです。
参考
最近の建設業を巡る状況について【報告】,国土交通省不動産・建設経済局,20230418,https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001602250.pdf,参照20250328
建設業の現状_4.建設労働,一般社団法人日本建設業連合会,20245月https://www.nikkenren.com/publication/handbook/chart6-4/index.html,参照20250401
平成21年度予算の概要,参議院,https://www.sangiin.go.jp/japanese/annai/chousa/keizai_prism/backnumber/h21pdf/20096635.pdf,参照20250401
令和7年度予算概要,国土交通省,https://www.mlit.go.jp/page/content/001858211.pdf,参照20250401
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